銀行の定期預金の金利は低いですよね。
大手都市銀行ではわずか0.01%、ネット銀行でも0.2%程度しかなく、100万円預けても利息は1,600円程度。
元本保証でもっと金利が高い商品に預金したい!
そんな人には「仕組預金」という選択肢がありますよ~。
仕組預金のメリットや定期預金との違いを解説します。
仕組預金とは?
仕組預金(しくみよきん)とは、預かったお金を株式や債券・通貨・金などに投資することで、高金利を実現した金融商品のことです。
ざっくり言ってしまうと、「定期預金よりも金利が高い預金」になります。
仕組預金のメリット
仕組預金は「ほぼ」元本保証
仕組預金は正確に言うと元本保証ではありませんが、円建ての仕組預金ならほぼ元本保証です。
元本保証と完全に言い切れないのは、途中解約した場合は元本を下回るから。
しかし、当分の間、使うつもりがない余裕資金を仕組預金に預けるのなら、解約することもないので、元本保証と言えますよね。
「円建ての仕組預金」とは、日本の株式など日本円で運用する仕組預金のことです。円建てなら、為替の影響を受けて価値が目減りすることがありません。
仕組預金は定期預金より金利が高い
仕組預金の2つ目のメリットは、定期預金に比べて金利が高いことです。
例えば、2013年12月に募集していた新生銀行の仕組預金は、何と金利が1.0%でした。
しかしながら現在、各社で募集している仕組預金の金利は0.2%程度。
残念ながら定期預金に比べてわずかに金利が高いだけですね。
ちなみに、ボーナス時期には仕組預金の高金利商品が出回りやすいので、6月や12月は銀行のWebサイトを忘れずにチェックしましょう。
仕組預金のデメリット
仕組預金は途中解約できない
定期預金は解約できますが、仕組預金は原則、途中解約できません。
どうしても解約する場合は、多大な解約手数料が発生し、元本割れとなります。
「解約するつもりなんかないから別にいいよ・・・」という人もいると思いますが、以下のような注意点だけは頭に入れておいてください。
現金が必要になったときに現金化できない
結婚やマンション購入、大学進学など、数年後に必要になるかもしれないイベントのためのお金は、仕組預金に預けないようにしましょう。
仕組預金は預入期間が数年~10年と長くなるので、長期間にわたって現金化ができません。
数年以内に必要になりそうなお金は、定期預金がよいでしょう。
他の金融商品に乗り換えできない
株式や投資信託、暗号資産、ソーシャルレンディングなど、金融商品はたくさんあります。
仕組預金以外の商品に投資しようと思っても、仕組預金の解約ができないと、新しい投資を始められません。
不景気の時に仕組預金を始め、数年後に好景気で定期預金の方が金利が高くなったが、仕組預金を解約できない・・・というケースも考えられなくはありません。
仕組預金の満了時期が未確定
仕組預金は満了時期が未定です。
満了時期が未定というのは、1年後に仕組預金が満了するかもしれないし、10年後に満了するかもしれないということです。
なので、将来予定されているお金を仕組預金に預けることはできません。
たとえば、3年後に子供の大学進学を控えているが、それまでの3年間だけ高金利で運用しておきたい、という用途に仕組預金は不向きです。
仕組預金の上手な選び方
私は過去にさまざまな金融機関で10数件以上の仕組預金の契約をしてきました。
そこで気づいたことや分かったことを元に、賢い仕組預金の選び方をまとめてみます。
ポイント1:円建てはマスト!
元本保証の仕組預金は、円建てと記載がある商品だけです。
ただ、円建て仕組預金の呼び名が金融機関により異なるため、以下に一覧でまとめてみました。
銀行名 | 円建て仕組預金の名称 |
---|---|
住信SBIネット銀行 | 円プレーオフ |
新生銀行 | パワーステップアップ預金2 |
ソニー銀行 | 円定期plus+ |
auじぶん銀行 | ステップアップ定期預金 |
あおぞら銀行 | エクセレント・ファーストV2 |
東京スター銀行 | スタードリーム円定期、右肩上がり円定期 |
上記以外の商品は元本保証ではありません。例えば「ドル建て」「外貨タイプ」「外貨で受け取り」などと記載のある商品は、為替の影響を受ける商品です。申し込みの際は間違えないように十分注意してください。
ポイント2:できるだけ短期間のプランを選ぶ
余裕資金とはいっても、将来そのお金を引き出したくなる時期が来るかもしれません。
なので、可能な限り預入期間が短いものを選びましょう。
ちなみに最長5年とかだと短期間の部類に入ります。
ポイント3:ステップアップ型は選ばない!
仕組預金には、2種類の金利タイプがあります。
金利型 | 説明 |
---|---|
フラット型 | 満期まで金利がずっと変わらない |
ステップアップ型 | 当初の金利が低いが数年後から金利がアップする |
一見するとステップアップ型の方が有利に見えますが、実際は当初の金利が高いフラット型がお得です。
なぜなら、ステップアップ型は7年目や8年目などかなり先に金利が高くなるにも関わらず、銀行側の都合で2~3年程度で満期になってしまうからです。そうなると、ステップアップ型に契約した当初の低い金利で資金を運用する羽目になってしまいます。
実際、住信SBIネット銀行の円仕組み預金「プレーオフ」は、預入期間がわずか1年で終了したことが何度かあります。
どう考えても、金利型はフラット型を選ぶしかありません。
詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてください。
まとめ
一言でいうと「フラット型の円建て仕組預金のうち最も金利が高い商品に、当面使う予定のない余裕資金だけを預ける」のが仕組預金の鉄則です。
日本にある元本保証(損をする確率が0%)の金融商品は、普通預金・定期預金・個人向け国債の3つしかありませんが、3つのどれにも満足できない人にとっては仕組預金を検討する価値があると思います。
ぜひ始めてみましょう!